市場規模2,500億円の歯科矯正事業を柱に海外展開を本格始動!SheepMedical 取締役兼CSO田畑氏と取締役兼CFO丸山氏に聞く

ミダスキャピタル投資先のSheepMedical(シープメディカル)は、未病領域の課題解決を通じて、人々の健康寿命を延ばし、暮らしを豊かにすることを目指している。事業の柱は、市場規模2,500億円に及ぶ歯科矯正における透明マウスピースの製造・販売。国内シェアはトップクラスを誇る。2021年の後半からは海外での展開が本格始動し、さらなる成長を狙っている。SheepMedicalの田畑信哉取締役兼最高戦略責任者(CSO)と丸山英毅取締役兼最高財務責任者(CFO)に、参画の経緯やマーケットの成長の可能性について聞いた。(敬称略)

 

グローバル企業として世界に挑みキャリアの可能性を広げたい

 

――これまでのキャリアと、SheepMedicalに参画された経緯を教えてください。

 

丸山:学生時代にオーストラリアでの長期留学後、在日のオーストラリア大使館に勤務しながら、米国公認会計士とオーストラリア公認会計士の資格を取得。その後、PwCアドバイザリー合同会社でイギリス駐在も経験しています。

大企業に10年以上務める中で、徐々にこのまま勤め続けてよいのだろうかと考えるようになりました。大企業では役割が細分化されていて、自分の影響範囲は限定的です。もっと大きな意思決定や組織作りに関与できる会社で働いてみたいという気持ちが芽生え始めた時に、以前の同僚から声をかけてもらったのです。SheepMedicalはグローバル企業として海外展開を控えた成長フェーズにあります。また創業者の松本は医師であり、また連続起業家としてSheepMedical創業以前にも他の事業での起業も経験しているという、自分にはまったくない経歴の持ち主です。他にも、多様なバックグラウンドの人材がたくさんいます。ここなら自分のキャリアの可能性を拡げられると参画を決めました。

 

 

田畑:大和証券でM&Aのアドバイザリーに従事したあと、マッコーリー・キャピタルの投資銀行部門やCITICキャピタルの日本ファンドを経て、2015年にはジェフリーズ・ファイナンシャル・グループの日本での投資銀行部門の立ち上げも経験しました。この会社に参画したのは丸山と同じく、以前の同僚でSheepMedicalの最高グローバル戦略責任者(CGS)の桐山卓也氏に、声をかけられたのがきっかけです。これまで国内外のM&Aや資金調達に携わった経験は豊富にあります。しかし、それはアドバイザーや投資家として会社の外から支援した経験です。一つの会社に入り、チームの一員として世界に挑みたいと心が躍りました。

 

年率30%という驚異的な成長を遂げる歯科矯正マーケット

 

――お二人が大きな決断をするほどのSheepMedicalの魅力とはなんでしょうか?

 

田畑:なんといっても、事業の成長性です。これまで歯科矯正はワイヤー矯正が一般的で、歯に装着したワイヤーが目立つという課題がありました。実際、私も高校生の頃、ワイヤーでの歯科矯正を経験していますが、実はあまりいい記憶がありません。見た目を気にして自信を持って笑えなかったり、一度装着すると簡単には着脱できないため、歯を清潔に保つのが難しかったり。今でこそ歯並びがきれいになり感謝していますが、多感な時期である高校当時は、とてもそういう気持ちにはなれませんでした。きっと同じような経験をした人はたくさんいらっしゃるでしょう。また矯正したいと思いながらも、断念している人も多くいらっしゃいます。

こうした課題を解決するため、私たちは透明のマウスピースを提供しています。これならば、透明で装着していることが目立たないので、高校生であっても、大人になって人に会う仕事をしている人でも、抵抗感が少なく装着していただけます。マウスピースを外して歯みがきすることもでき、歯を清潔に保てることもポイントです。自身の経験からも、透明マウスピースが世の中にもたらす価値がいかに大きいかを実感しています。
この透明マウスピースの広がりによって、歯科矯正の分野は、アジア全体で年率25~30%程度の成長をするという予測があります。毎年25%から30%で伸びるマーケットなんて、そう多くはありませんよね。グローバルで2020年に2,500億円規模に達し、2028年には1.1兆円に達するという試算もあります。実は歯科矯正の分野は大きなマーケットが存在するのです。

 

――ここまでの成長をけん引している背景には何があるのでしょうか?

丸山:低価格化による裾野の広がりも一因だと思います。従来のワイヤー矯正の価格は日本円で約100万円。一方で、私たちが提供する透明マウスピースによる矯正ではより手ごろな値段で提供されているサービスも多くあります。価格が大幅に抑えられたことで、見た目に加えて価格面でも躊躇していた人たちにも提供できるようになったのです。

美容志向の高まりも後押ししていると考えています。以前は、噛み合わせが悪く、抜歯をしてスペースを作ってから歯を動かす、大掛かりな矯正がほとんどでした。今は前歯に隙間がある、いわゆる「すきっ歯」や八重歯がやや前に出ているなどの部分的な矯正、プチ矯正が増えてきました。

 

海外展開に事業範囲の拡大!さらなる成長でグローバル企業を目指す

 

――今後の展開を教えてください。

 

丸山:足元では、ベトナムやシンガポールなど東南アジアを皮切りに海外展開が本格化します。海外の歯科矯正の事情も日本と同じで、ワイヤーによる見た目と価格がハードルになっている国が多数あります。つまり、透明マウスピースは間違いなくニーズがあるわけです。私たちと同様に透明マウスピースを扱う会社は、大手企業が世界で数社存在しますが、それらの企業もアジアでは拡大途中です。アジアでは、新規参入の会社も増えてきていますが、日本国内で高いシェアを誇る私たちにも、アジアを含めた海外で戦えるチャンスが十分にあります。

 

田畑:事業範囲の拡大も検討しています。実は、「SheepMedical」という社名は2021年の6月に変更したばかりです。旧社名は「デンタルアシスト」という歯の分野に限定したものでした。今後は歯科矯正を軸にしながら、未病の領域に事業範囲を広げていく予定です。社名に「シープ」という字が入っていますが、これは英語で「Sheep」、つまりヒツジです。ヒツジは、誠実さや正直さのシンボルとされています。また未病の「未」は干支だとヒツジと読みますよね。これから、未病の領域で誠実にビジネスを展開していく、そんな想いを込めて名付けています。世界一の高齢化率である日本、平均寿命も世界でトップクラスの日本だからこそ、みなさんの健康寿命を延ばすサービスやプロダクトを生み出し、世界中に新しい価値を提供していきたいです。

 

多様なバックグランドの人材が集まるからこそ事業成長が確信に変わる

 

――海外展開や事業範囲の拡大を成功させるために、ミダス企業群であることにメリットを感じる場面はありますか?

田畑:一番のメリットは採用です。ミダスキャピタルは人材を集める核として、かなり大きな役割を担っていただいています。SheepMedical単体では、なかなかリーチできないような優秀な人材にアプロ―チできている。だからこそ、海外展開も未病領域への挑戦も、成功できると思えますよね。またミダス全体で見てみると、かなり多様なバックグラウンドの人材が集まっています。他の投資ファンドは金融やコンサル出身の人材が多いですが、ここにはそれ以外にも、創業者として一からビジネスを立ち上げてきた人、事業を成長させてきた人がいる。これこそがほかの投資ファンドとの違いであり、強みです。

 

丸山:ナレッジ共有や助け合いの文化が醸成されているのも、ありがたいです。私の場合、CFOという役割を担っていますが、ミダス企業群でCFOを務めている人は複数います。そういう人たちと、情報交換が日常的に行われるんです。自分が経験していないことを、すでに経験している人がいて、リスク回避ができたり成功ナレッジが聞けたり。よく経営陣は悩みを相談する相手がいないということが言われますが、ここではそのようなことは皆無です。不安を抱く瞬間はあったとしても、それが仲間への相談で事業成長の確信に変わる。ここにはそんな環境がありますよ。

New Articles

最新記事
Midas Talent
Ranking

Ranking

記事ランキング

Recruiting

ミダスキャピタル、及びミダスキャピタル出資先企業群にて、世界に冠たる企業群を創りあげるというビジョン実現のために、傑出した実績や才能を持つ人材を積極的に募集しています。

To Entrepreneur

ミダスキャピタルでは一般的な株式の買取だけではなく、株式を現物出資することによって企業オーナー様がオーナーシップを保有したまま、ミダス企業群を形成する一社として長期に渡り企業価値最大化のお手伝いをさせて頂くことが可能です。