2021年10月24日、ミダスキャピタルでは2度目となるキャリアプログラム「ビジネスコンテスト2021」を開催しました。コンテストには、総勢16名の大学生と大学院生が参加し、約1週間に渡りメンターと共にビジネスプランを練りました。最終日となる閉会式では、学生たちが第一線で活躍する経営者を前にプレゼンテーションを行いました。今回は、最終日の様子をお届けします。
※写真撮影時のみマスクを外しています。
事業創造とビジネススキルを学ぶ1週間
ミダスキャピタルでは、2021年10月に約1週間に渡ってキャリアプログラム「ビジネスコンテスト2021」を開催しました。昨年に続いて2回目となった今回のプログラムには、東京大学や慶應義塾大学などに通う大学生と大学院生16名が参加しました。参加者は4人ずつ4チームに分かれて、1週間ゼロからビジネスプランを練ります。学生たちは提案するビジネスを一つに絞り、サービス概要やビジネスモデル、事業計画などについて話し合いを重ねました。学生たちは、いわゆる「スタートアップ起業」のような”Zero to One”の事業創造に取り組むのです。
学生たちには、1チームにつき1人のメンターがつきます。メンターは、ミダスキャピタル提携先のC2C PTE.LTD.CFOの羽嶋優氏、ミダスキャピタル投資先の株式会社LATRICO代表取締役社長の濱口友彰氏、ミダスキャピタルディレクターの香川恵美の3名が務めました。投資ファンドやコンサルティングファームでの勤務経験や自らが起業した経験を元に、学生たちに寄り添うため、学生にとっては、「プロフェッショナルファーム就職」のような世界水準のビジネススキルの習得ができる機会となります。
最終日はプレゼンテーションが行われた
最終日の10月24日、学生たちは自分たちが考えたビジネスについて、審査員の前でプレゼンテーションを行いました。審査にあたったのは、ANGEL BRIDGE株式会社代表取締役の河西佑太郎氏、株式会社ZIZAI代表取締役CEOの塚本大地氏、ミダスキャピタル投資先である株式会社GENDA代表取締役社長の申真衣氏、ミダスキャピタル代表取締役パートナーの吉村英毅、そしてミダスキャピタル取締役パートナーの寺田修輔の5名です。
チーム1が提案したのはリアルタイムの混在状況を可視化できるアプリです。カフェやファミレス、カラオケ店での利用を狙い、5年間で100億円近い売上高を達成できると見込みました。
続いて、チーム2は、飲食業界にダイナミックプライシングを導入して、気候や過去の注文データなどから、最適な価格を提案できるSaaSを提案しました。
次に、チーム3はスマホやPCにまつわるITの悩みを解決するサービスを提案しました。日本のITリテラシー格差に着目したといいます。
最後に、チーム4はオンデマンドでスポット介護サービスを利用できるサービスについて発表しました。今後、ますますニーズが高まると予想されている介護人材を供給する一つのツールとして、提案に至りました。
学生たちは、発表の後それぞれに審査員からの質問やフィードバックを受けました。例えば、チーム1のメンバーには、「既存のサービスとの違いや価値は何か」という質問が寄せられました。これに対して、学生は「サービスの売り上げの1%をマッチング手数料として支払ってもらう対価として、空いている店舗に顧客を誘導する。サービスを使うインセンティブになると思っている」と答えました。
また、チーム2には、「飲食業界は、エンドユーザーの価格弾力性が高いが、最初のクライアントを見つけるために、どうやって説得するつもりか?」という問いかけがありました。これに対して、学生たちは海外ですでに導入されている事例などを提示した上で、「今だからこそ日本でも参入する価値があると訴えたい。また、そこに人と時間をかけて、注力したい」と回答していました。
優勝チームは飲食業界のSaaS提案したチーム2に決定
学生たちの発表審査が行われ、着眼点のユニークさなどが評価されて、飲食業界向けのSaaSを提案したチーム2が優勝しました。そして、約1週間の「ビジネスコンテスト2021」は閉幕しました。
優勝したチーム2の佐々木浩平さん、岡本理沙さん、田原爽さん、池田健人さんに話を聞きました。
──優勝した今のお気持ちを聞かせてください。
岡本:1週間は短い時間でしたが、濃密にやってきた自信はあったので、それが形になって、嬉しいです。
──1週間の間、どれくらいの頻度で集まっていましたか?
佐々木:1週間の間、毎日日中はずっと集まっていました。用事のあるメンバーが入れ替わり抜けながらも、ずっと話し合いを続けていましたね。
──参加して、最も苦労したことを教えてください。
田原:私はアイデアは出せるのですが、具体的に落とし込むのが苦手で、そこをチームのメンバーが担ってくれたので、本当に助かりました。
岡本:全員理系だったので、すぐアカデミックに寄りがちで、ビジネス視点をもつという点で苦労しましたね。
──今回参加して、もっとも学んだのはどのようなことですか?
池田:私は学者志望で、「本質は何か」ということを議論したくなるのですが、事業を作る上では、フットワークを軽くしなければならないということを学びました。これまで経験したことのない議論ができて、勉強になりました。
佐々木:サービスを0から作り上げて、実際にどう進めるかまで考えるリアルなコンテストは初めてだったので、チャレンジができたと思っています。フィードバックも実際の経営者の方からいただけるし、メンターの濱口さんはもともとボストンコンサルティンググループコンサル出身で、事業者だけではない色々な視点を教えていただけました。学びが幅広かったです。学生では学べない視点を学ぶことができました。
──これからビジコンに参加しようかなと思っている学生に対して、どのようなアドバイスを送りますか?
田原:参加者の中には自分よりもできる人がたくさんいました。その環境に飛び込むのは最初はしんどいかもしれませんが、経験した後は視座の高さやスキルセットが変わってくると思います。失敗しても、失うものはないので、参加を勧めたいです。
池田:私自身も、当初は参加を悩んでいましたが、普段会わないような世界の人たちと会えたり、違う考えの人に触れられたりするので、ぜひ参加してみてくださいと伝えたいです。
岡本:参加前は、すごい人たちが来ると聞いて、参加を悩んでいましたが、何かしら自分のバリューを発揮できる場はあると思います。私も、飛び込んでみてよかったです。
佐々木:「楽しいですよ」と言いたいですね。学べるのはもちろんですが、私自身が1週間楽しかったです。深いところまで仲間とディスカッションできうる経験は他では得難いものだと思います。
多くの学生にとって、「ビジネスコンテスト2021」は学びの機会となったようです。ミダスキャピタルでは、今後新卒採用にも力を入れていく予定です。今後、随時採用イベントも行う予定なので、ぜひ採用ページをご覧ください。