国内最大級リノベーションプラットフォームを運営する株式会社WAKUWAKUが目指す未来

2013年に創業した株式会社WAKUWAKUは、国内最大級のリノベーションプラットフォーム「リノベ不動産」の運営で、不動産業界において注目を集めています。「世界中の人々がワクワクできる社会を創る」という理念のもと、「自分らしい」暮らしを「リアル×テクノロジー」で実現するべく成長を続けているWAKUWAKU。今年12月にミダスキャピタルの新たな投資先となり、更なる飛躍が期待されています。そんな株式会社WAKUWAKUのこれまでと今後の展望について、代表取締役CEOである鎌田友和氏と、取締役COOである須崎和延氏に話を聞きました。

 

◆プロフィール

株式会社WAKUWAKU 代表取締役CEO
鎌田友和氏

国内外にグローバル展開する総合不動産商社にて、13年のキャリアの中で通算5,000件以上の不動産取引に関わる不動産のプロフェッショナル。2013年6月に株式会社WAKUWAKUを創業し、「パーソナライズ化された自分らしい豊かな暮らし」の実現のため、産業構造の課題を解決するビジネスモデル「リノベ不動産」を展開。住宅のみならず、くらし・働き方・経営・文化・従来の考え方そのもののリノベーションを目指す。

 

株式会社WAKUWAKU 取締役COO
須崎和延氏

リゾートトラスト、ネクスト(現LIFULL)、セプテーニグループを経て2010年株式会社じげん入社。不動産、自動車、メディカル、O2O、旅行など数多くの事業の責任者を歴任し、スタートアップから東証一部上場を果たす。同社取締役執行役員に就任しグループ全体事業を管掌、また複数のグループ会社代表取締役も兼任。2021年7月よりWAKUWAKUに参画。

 

 

「住」領域において多くの人々をワクワクさせたい

株式会社WAKUWAKU代表取締役CEOの鎌田友和氏

 

ーー鎌田さんはWAKUWAKUを創業されるまでについて、どのような仕事をされていたのでしょうか?

鎌田:私はもともと建築に興味があったので、大学も建築系の学部を選び、新卒で総合不動産商社に入社しました。その会社は、自分にとって非常に面白いと感じられる環境で、多くの不動産取引を経験することができました。ただ、私自身は起業した父親の姿を見ていたこともあり、「早く起業して大きな挑戦をしたい」と考えていたんです。前職で働きながら、自ら起業できるタイミングを作っていきました。

しかし、30歳を前にして、自分自身が起業することにブレーキをかけていることに気づきました。なぜなら、「自分はなんのために起業するのか」という問いへの答えが明確になっていなかったんですよね。「トレンドに流されるわけではなく、生涯に渡り自分自身が子どもに負けないくらいの好奇心を持ち続けることができるものは何だろう」と、突き詰めて考えました。その答えが、「世界中の人をワクワクさせること」だったんです。

 

ーーどうやってワクワクさせるか、その手段として、それまで関わってきた不動産業界を選ばれたんですね。

鎌田:働く中で見えてきた住宅業界や不動産業界の”負”の部分を解決できるような事業をしたいと感じていました。例えばユーザー目線だと、衣食住の中でも「住」はもっともコストがかかるのに、自由度が低いですよね。新築のマンションや戸建ては、より高額なのに多くの場合でほとんどカスタムすることができません。また、事業者側からしても不動産業界はDX化がなかなか進んでおらず、業務のスリム化が難しい事情があり、業界都合のサービス提供から脱却できずにいます。多くの人をワクワクさせると同時に、そういった”負”の部分を解決するべく、35歳のときにWAKUWAKUを創業しました。

 

ーー須崎さんは、WAKUWAKUに2021年7月にジョインされたんですよね。それまではどのような経歴を歩まれてきましたか?

株式会社WAKUWAKU取締役COOの須崎和延氏

 

須崎:私は、新卒で総合リゾート企業に入社しました。それから不動産情報サービス事業を行うネクスト(現LIFULL)やインターネット広告事業を行うセプテーニグループを経て、2010年に株式会社じげんに入社したんです。そこでは、住まい関連の事業部長も経験して、企業を未上場から東証一部上場までの成長を牽引する役割を経験してきました。

そんなキャリアを歩む中、40歳を迎えてから、今まで培ってきた力に再現性があるかどうか力試ししたいと思い始めたんです。実は私自身新卒でハウスメーカーの内定をもらい入社を検討していたくらい、住宅や不動産業界には関心が高く、ぜひ自分の原点とも言える不動産業界でチャレンジしたいと思いました。6〜7年前に出会ってから、定期的に会って話をする仲になっていた鎌田と、ぜひ一緒に仕事がしたいと考え、自分から「WAKUWAKUに入りたい」と話しました。鎌田とだったら、お互いに人となりがわかっていて、信頼できることも大きなポイントでしたね。

 

 

コロナ禍でますます期待がかかる主力事業「リノベ不動産」

 

ーー主力事業の1つである国内最大級リノベーションプラットフォーム「リノベ不動産」はどのようなサービスですか?

鎌田2015年からスタートした、中古仲介とリノベーションのワンストップサービスのプラットフォームのことです。これまで日本では中古住宅のリノベーションをしようと思うと、大変手間がかかっていました。そういった問題を解決すべく、リノベ不動産は、資金計画から不動産購入、設計・デザイン、リノベーション工事、入居、インテリア、アフターサービスまでをワンストップでサポートするビジネスモデルとなっています。中古住宅をリノベーションして、購入する際にやりとりが必要となる不動産会社や設計会社、施工会社などとのやりとりを、一本化することが可能です。

 

ーーなぜ、こうしたワンストップでのサービスを展開しようと思われたのでしょうか?

鎌田お客さんは住宅を購入する際に、まず不動産会社に相談することになりますが、お客様に紹介する物件は、事業者側にとって都合の良い物件しか提案されない仕組みになっています。本来であれば、それぞれの顧客ニーズに合わせて多種多様な物件の中から理想の暮らしを叶えることのできる物件があっても、事業者の収益性の観点から積極的にお薦めできない事が当たり前に起こっています。ユーザー側の損失と、事業者側のジレンマを解決するためには、加盟店を集めてプラットフォームを作り、サービスをワンストップにする必要があると感じました。

 

ーーコロナ禍でもありますが、サービスの需要は高まっていると感じますか?

鎌田これまでは緩やかだった顧客ニーズの多様化の拡大が、新型コロナウイルスによって急速に拡大しました。コロナ禍において、リノベ不動産プラットフォームでの流通取引総額(GMV)は年間470億円を突破し、ブランドパートナー店においては昨対178%の成長を遂げ、社会的に大きな意義を感じています。

 

 

ミダスキャピタルとのシナジー

 

ーー12月に、株式会社ミダスキャピタルが運営するミダスキャピタル旗艦ファンド有限責任事業組合をリードインベスターとして、総額7億円の資金調達をされました。ミダスの印象はいかがですか?

鎌田当初は「オーナーファンド」というスキームを聞いた事がなかったので、特殊だなという印象を持っていました。しかし、須崎さんがジョインしたこともあって、彼の前職の同僚であったミダスの寺田さんとのディスカッション機会があり、しっかりと話をうかがうと非常に面白い取り組みをされていると思いました。
また、ビジョン共感型ファンドとして長期目線で企業の成長をサポートしていて、実態としてもしっかりと行動に表れているので、非常に信頼できると感じています。

 

ーー今後、ミダス企業群として、どのような点で、シナジーを発揮していけると思いますか?

鎌田ミダス企業群は、みんなで相互扶助するコミュニティのような関係を組成していると聞いています。その目的は、事業の成長という点で共通していますよね。1社だけで歩むよりも、ミダスならではのコミュニティ機能を活用させていただき、共通の目標やミッションをともに達成するべく、助け合いながら、より推進力や可能性を高められると信じています。私自身も、「世界中の人をワクワクさせたい」という大きな目標を持っているので、そのためには1社だけで戦う必要はないと思っています。具体的には、テクノロジー領域や採用、マーケティング、IR関連において、積極的に力をお借りできればと考えています。

 

ーー先ほども少し話がありましたが、不動産業界でDXが進んでいない現状があるから、そこを打開していきたいということですね。

鎌田そうですね、全体の9割以上が中小零細企業ということもあって、なかなかDX化は進んでいません。いまだにFAXでのやりとりが行われています。ただ、そんな不動産業界も、コロナ禍で変わりつつあります。企業それぞれの努力だけではどうにもならない部分を、今後サービスをブラッシュアップして、産業全体のアップデートを図っていきたいと考えてます。

 

 

WAKUWAKUが目指すところ

 

ーー今後、採用面においてはどのような人材獲得を目指しますか?

須崎弊社は、ベースがようやくある程度形になってきたので、これからはそれを伸ばすフェーズになっていきます。「0→1」ではなく、「1→100」のフェーズなので、より専門性の高い人に来ていただきたいですね。私自身も外から入ってきたので、自分の役割は外からの視点を内部に伝えていくことだと思っていますが、これから入ってくる方にはそうした役割も求めています。WAKUWAKUがどんな会社になっていくかをしっかり考えて、実行できる人に来てていただきたいです。また、女性幹部の登用も、今後取り組んでいきたいです。

 

ーー最後に、WAKUWAKUとしてこれから取り組んでいきたいこと、今後の展望を聞かせてください。

須崎ミダスにリードで入っていただいたからには、その期待に応えるべく、しっかりと事業を成長させていきたいというのが、直近の目標です。方向性を見失わずに進んでいければ、その先にいるエンドユーザーの方々、そして事業者もみんながハッピーになると信じています。また、個人的にはまだジョインしたばかりではありますが、これから自分らしさを出して仕事をすることにドライブをかけていきたいですし、社員にも刺激を与えるような存在でありたいと思っています。

 

鎌田ミダス企業群の一員として、今後刺激的な素晴らしい経営者たちがいる環境の中で成長していきたいです。具体的な数値としては、2030年にリノベ不動産としてGMV(流通取引総額)1 兆円を叶えたいと考えています。1兆円という数値が目的というよりも、最低でも1兆円くらいのGMVを達成しないと、世界をワクワクさせるような企業にはなれないと思っているからです。今後は、グローバルへの展開や、不動産以外の事業も展開していきたいですね。人々をワクワクさせ続けていって、「ワクワク」という言葉を世界共通語にしていければと考えています。

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